ブライダルビデオカメラマンが綴る結婚式の映像とは

ブライダル業界でエンドロールやプロフィールムービー制作を生業にしている私が、現在の結婚式の映像について説明と紹介をします。

ブライダル映像の種類

結婚式映像って沢山あって、どれを選んだらいいのか分からなくなりますよね。

私も、入社当初は素人でしたから、

 記録映像ってなんぞや?

 撮って出しエンドロール???

等、「?」が沢山浮かびました。

まずは、ブライダル映像の種類ってどんなのがあるのか、詳しく説明します。

 

 

記録ビデオ

まずは、残すもの「記録ビデオ」です。

私たち両親が結婚式を挙げた時は、この記録が主流でした。

芸能人が盛大な結婚式を挙げ、庶民はそれに憧れており、そんな一日を記録に収めておきたいという方は多かったです。

昨今では、「見ないしいらない」とか、「高い」「友人に撮ってもらう」等、私たち業者への発注が少なくなっています。

無し婚が増え、盛大にやることの恥ずかしさや、金銭面での理由により、やったとしても慎ましく、私たちは主役じゃなくていいと思う人たちも増加しています。

さらには、著作権の取り締まりが厳しくなり、会場でかかっている曲をそのまま収録するのは違法だとの見方から、記録ビデオ自体商品から外す業者もある程です。

そんな中で、記録ビデオの概念が2分化されている事をご存じでしょうか?

①2時間尺の記録ビデオ

 元来の記録ビデオはこちらでした。着付け~送賓まで、全て収録するのが特徴です。通常のビデオカメラ(FXやZ5、270Jなど、中~大型のカメラ)で撮影する事が多く、編集も早い人で1日ほどかかります。音声もしっかり残し、LINEといってマイクの音や会場の音楽もクリアに残せる事が特徴です。映像の尺が2時間程になる為、何度も見る物では無い場合が多いです。

②20分尺の記録ビデオ

 挙式から披露宴を20分程度になる様に編集した映像。撮影は一眼カメラで撮影している事が多いです。業者によって編集ノウハウが違い、会場の音声を殆ど残さなかったり、イベント自体をバッサリカットする編集が多いです。こちらの場合は残ってほしい所が残らなかったという事態がありますので、事前にビデオ業者の担当者と入念な摺合せが重要です。映像尺が20分程度になりますので、比較的見やすく纏められています。業者によってクオリティの差が出やすいので、一度必ずサンプル映像を見せてもらって下さい。短く纏める為、編集時間は半日~3日と、業者によって手の込み方が全く違います。

 

以上の二種類に分類されているわけです。

最近出てきた20分記録は、私もよく作っております。見やすさは2時間モノと比べるとダントツに良く、1カット1カットが映画を見ているような質感で作られています。

ただし、音声の有無や使いたい所が編集者任せとなる為、編集者の腕前次第で大きくクオリティが変わります。

短いから安くできると勘違いをされている方も多いですが、映像をただ繋げるよりも短く纏める方が大変な為、それだけ時間がかかります。料金もその分高くなる可能性があり、編集クオリティにも注意が必要です。

昔からある2時間記録は、主婦やアルバイトが編集出来るほど簡単です。ただし、早い人で1日程度はかかりますので、作業として制作されています。ですので、撮影者の差がクオリティの差に直結しています。友人が撮った素材を自分で編集してみるとわかりますが、編集は料金を払ってやってもらった方が良いと思う人が多くいますので、撮影だけして編集だけ業者に任せるという人もいるようです。

 

つらつらと書きましたが、お分かりいただけましたでしょうか?

次回は当日上映映像の紹介をします。